秋の換毛期はいつから?|抜け毛が増える前にやること

8月の終わりごろから、ブラシに絡む毛の量が急に増える。掃除機をかけた翌日にはもう毛玉が転がっている。毎年この時期に「今年は多い気がする」と感じる方が多いところです。

先に結論を書きます。秋の換毛期は、抜けてから対処すると必ず後手に回ります。始まるのは日照時間が短くなる時期で、多くの家庭では8月下旬から9月にかけてです。準備は始まる前にしてください。

換毛期を決めているのは気温ではなく、日の長さです

猫の毛の生え替わりは、気温よりも日照時間の変化に強く影響されます。ですから「まだ暑いから先」と思っていると、涼しくなるのを待たずに始まります。

ここで注意が必要なのが室内飼いです。完全室内飼いの猫は、照明と空調で一年中が同じ環境に近くなるため、換毛の境目がはっきりしないことがあります。春と秋にどっと抜ける子もいれば、一年じゅうだらだら抜け続ける子もいます。どちらも異常ではありません。

抜ける前の1週間でやること

  1. いまのブラシで、どこが取れていないかを確認する。背中は取れていても、脇・内股・お尻まわりが手つかずになっている家が多いところです
  2. 短時間で終える形に切り替える。1回5分を毎日のほうが、週末に30分より確実に量が減ります
  3. 猫が嫌がる部位を先に把握しておく。抜け毛が増えてから触ろうとすると、嫌がる部位で必ず中断します
  4. 掃除の動線を先に決める。ブラッシングの場所を1か所に固定すると、毛の飛散範囲がそこで収まります

道具は「よく取れる順」ではなく「毎日使える順」で選ぶ

タイプ 得意なこと 注意点
グローブ型 嫌がる猫の導入。撫でる延長でできる 取れる量は少なめ。下毛までは届かない
ラバーブラシ 短毛の抜け毛と、マッサージ代わり 長毛の絡まりはほどけない
スチーム/密歯タイプ 下毛をまとめて取る 力を入れると皮膚を傷めます。軽く当てる
コーム 絡まりの発見と仕上げ これだけで量は減りません

いちばん取れる道具が、いちばん役に立つ道具とは限りません。猫が5分我慢できない道具は、結局は使われなくなります。まずはペットグルーミンググローブ(抜け毛取り手袋)のような、撫でるのと区別がつかない形から入って、慣れてから3in1 スチーミーペットブラシのような下毛まで届くタイプに移すほうが、通年で見ると総量が減ります。

どれから試すか決めきれない場合は、グルーミング&抜け毛ケア お試しセットのように何種類か入ったものから、猫が受け入れる形を探すのが現実的です。

長毛と短毛で、やることが違います

同じ換毛期でも、困る内容が別物です。

  • 短毛は「量」の問題。細く硬い毛が服や布に刺さって取れにくくなります。ラバー系で毎日すくうのが効きます
  • 長毛は「絡まり」の問題。抜けた下毛が表面の毛に絡んだまま残り、放置するとフェルトのように固まります。ここはコームで早期に見つけるしかありません

長毛で気をつけたいのが、絡まりを引っ張ってほどこうとしないことです。皮膚は想像よりずっと薄く、引っ張ると出血することがあります。指で根元を押さえて毛先からほぐす、それでも取れない塊はハサミではなく動物病院かトリマーに任せてください。ハサミでの切除は、皮膚ごと切る事故がとても多い作業です。

嫌がる猫への進め方

  • 1回の目標は「1か所だけ」。背中だけ、今日はそれで終わりにします
  • 嫌がる前にやめる。暴れてからやめると「暴れれば終わる」を覚えます
  • お腹と内股は最後。ここは多くの猫が最も嫌がる場所です
  • ごはんの前にやる。終わったら食事、の順にすると習慣になりやすいです

順番の作り方は猫の抜け毛対策|掃除を増やすより、抜ける前に取るのほうで詳しく書いています。

抜け毛が増える時期に、意外と効くこと

ブラッシング以外で差が出るのは、この2つです。

  1. 水を飲む量。皮膚と毛の状態は水分と無関係ではありません。器を増やす、置き場所を分けるだけでも飲む量は変わります
  2. 爪とぎの回数。爪とぎのときに全身が伸びるので、毛づくろいの届きにくい背中側が動きます。爪とぎ場所が足りていない家では、ここが減っています

どちらも直接「毛を減らす」わけではありませんが、換毛期だけ何かを足すより、日常の抜けが少ない状態を作るほうが結局は楽です。水まわりの整え方は猫の自動給水器の選び方にまとめています。

毛玉を吐く回数が増えたら

換毛期に吐く回数が増えるのは、抜けた毛を飲み込む量が増えるためです。ブラッシングで取れる毛が増えれば、飲み込む量はその分だけ減ります。

ただし「換毛期だから吐いて当然」とは考えないでください。吐く回数が多い、食欲が落ちている、便が出ていないといった状態が重なるときは、毛玉だけの問題ではないことがあります。

掃除は「増やす」より「毛の行き先を決める」

  • ブラッシング場所を1か所に固定する
  • 猫がよく寝る場所に、洗える布を1枚敷く。毛はそこに集まります
  • 布は週に一度洗う。掃除機を毎日かけるより手間が少なく、量は減ります
  • 空気清浄機のフィルターは、この時期だけ点検間隔を短くする

毛は減らせませんが、行き先はコントロールできます。家じゅうに散る前に一か所へ集める、という考え方のほうが続きます。

こういうときは獣医師へ

次のような場合は、換毛期の話ではない可能性があります。

  • 特定の場所だけ毛が薄くなっている、地肌が見える
  • フケが増えた、皮膚が赤い、かさぶたがある
  • 同じ場所ばかりを執拗に舐める、噛む
  • 毛玉を吐こうとするが出ない状態が続く、食欲が落ちている
  • 抜け毛と同時に元気がない、体重が減っている
  • 毛玉ができやすくなり、以前よりほぐれにくい

3つめは、痒みではなくストレスや痛みが背景にあることもあります。左右対称に薄くなっている場合はとくに、自己判断で様子を見ないでください。ケア用品は猫の抜け毛対策・グルーミング用品にまとめています。

よくあるご質問

猫の秋の換毛期はいつからですか?

多くの家庭で8月下旬から9月にかけて始まります。気温より日照時間の変化に影響されるため、まだ暑いうちに始まることが珍しくありません。完全室内飼いでは境目がはっきりせず、一年じゅうだらだら抜ける子もいますが、これも異常ではありません。

ブラッシングはどのくらいの頻度でやればいいですか?

換毛期は1回5分を毎日が目安です。週末にまとめて30分やるより、短く毎日のほうが確実に量が減ります。猫が嫌がる前に終えることが続けるコツで、1回1か所だけでも構いません。

どのブラシを買えばいいですか?

取れる量より、猫が5分我慢できるかで選んでください。嫌がる猫はグローブ型から入り、慣れてから下毛まで届くタイプに移すほうが、通年で見ると総量が減ります。長毛ならコームを1本足して、絡まりを早めに見つけてください。

換毛期に毛玉を吐く回数が増えるのは普通ですか?

飲み込む毛の量が増えるため、回数が増えること自体はよくあります。ただし吐く回数が多い、食欲が落ちている、便が出ていないといった状態が重なるときは毛玉だけの問題ではないことがあるため、動物病院にご相談ください。

掃除が追いつきません。

掃除の回数を増やすより、毛の行き先を決めるほうが効きます。ブラッシング場所を1か所に固定し、猫がよく寝る場所に洗える布を敷いて、週に一度洗ってください。家じゅうに散る前に一か所へ集める形にすると手間が減ります。

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